どんなに一生懸命やっても、
結果が出ない頑張りはムダ

オレはその質問に答えることはできなかった。

「わからんか。まだ、わからんやろな。それがわかったらどんな仕事をしても成功する。この質問の答えを探し続けるんや。ついでに、『頑張りました』は敗者の戯言やいうことを忘れたらアカン。どんなに一生懸命やったとしても、結果が出ない頑張りはムダや」

立三さんはカップに残っていたコーヒーを飲み干し、「約束があるから、もう行く
わ」と立ち上がった。

オレは答えを教えてほしかったし、もっと経営のことを教えてほしいと強く感じ始めていた。

「大事なことはな……」

立三さんが言い忘れたことを思い出したかのように、呟いた。

オレは一瞬、答えを教えてくれるのではないかと期待したが、立三さんはハハハと笑って「婚約、おめでとう。この話がお祝いや。おきばりやす」と言ってオレの背中をひと叩きすると、店を出ていった。