着金と同時に契約を履行する
「スマートコントラクト」
さて、今出てきた「スマートコントラクト」ですが、これは文字どおり「賢い契約」という意味です。
そして、ここでは難解な技術を理解する必要はありませんので、ざっくりと「第三者の立ち合いの必要がない契約」、もしくは、「着金と同時に契約が自動的に執行される技術」と理解してください。
たとえば、私(大村)が友人のA氏から自動車を1ビットコインで買い取るとします。
このケースでは、私はA氏が指定するビットコインアドレスに1ビットコインを送金し、着金を確認したA氏は、名義を自分から「大村」に変える移転登録手続きをしなければなりません。]
この手続きは自動車検査登録事務所などで行いますので、ここで第三者が必要となります。
ところが、こうした「通常の契約」では、契約不履行が発生する懸念があります。
すなわち、A氏が1ビットコインを受け取っておきながら、私に自動車を渡さない、すなわち移転登録手続きをしないケースです。
では、「通常の契約」ではなく「賢い契約」、すなわちスマートコントラクト技術を使った場合はどうでしょう。
スマートコントラクトの場合は、ブロックチェーンに期限となる日時を指定した契約書を書き込みます。
今回のケースでは、A氏は自動車の名義を「大村」に書き換えなければ金額が支払われません。
もし、自動車の名義を書き換えなければ、私のもとに支払った金額が返却されます。