経営×経理

【処方箋1】
「経理=話ベタ」という固定観念を払拭
“話し方”ばかりに囚われない工夫を

 経理担当者向けのコンテンツ配信会社のマネジャー(40代女性)は、『経理は知識が豊富でも話ベタの人が多いので、人前でのプレゼンには向かない』と言い切ります。冒頭でも触れたとおり、営業や総務といった職種と比べてプレゼンの経験値が低い傾向にあるため、『だから上手くいかない……』と諦め感を抱く人も多いでしょう。ただ、それは単なる固定観念に過ぎない場合もあるはず。まず、思考の中の固定観念を棄てて仕切り直しを図る必要があることは言うまでもありません。

 また、たとえ話ベタだとしても、資料の中で重要なところを大きくするなど“見せ方”を工夫する、あるいは周囲からの質問や要望を“聴き取り、それに応える”というプレゼンスタイルも、周囲との相互作用を生むことによって、雄弁にプレゼンするよりも効果を発揮することがあるものです。

 “話し方”のみにウェイトを置いたプレゼンスタイルに捕らわれることのほうが、固定観念そのものなのです。“見せる”“聴く”“応える”などの他にも、人の五感に響くような工夫を模索してはいかがでしょうか。

【処方箋2】
マンネリ化していないために
資料や進行方法を考え直す

 人は何年も同じスタイルで続けられるようなものについては、親しみを持つ場合もありますし、マンネリを感じることも充分にあり得るでしょう。経理が杓子定規なプレゼンを続けるために“マンネリ化”すると、聴く側が、『また、ダメ出し……』『注意点ばかり……』というネガティブな印象を持ってしまうのは想像に難くないと思います。。

 このような状況が長い間続けば、関連部署が経理側のプレゼン内容を参考にして改善行動を興すことなど、まずありません。思い当たる節があれば、現行の資料の構成や進行方法の改善を視野に入れる必要があります。

 ただ、ここでの注意点は経理部だけが試行錯誤しながらの改善するのではなく、関連部署から具体的な要望を募って反映させなくてはならないということ。

 プレゼンは、自分が伝えたいことや一生懸命に作表したグラフを発表することよりも、相手のためを第一に考え、要望に添ったプレゼンを心がけることで、効果を発揮するのです。

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大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道

経理スタッフは「定型的な事務作業をこなす人材」と捉えられがち。彼ら彼女へ向けられる仕事の効率化と言えば、“仕訳の自動化”“仕事を属人化させない”といった、表面上の作業の改善を求めるものばかりだ。しかし、本来は経理=経営管理者なのだ。経理の能力を伸ばし、経営のために力を借りるにはどうしたらよいのか。様々な業種の経理畑を歩み、一担当者から管理職まで様々な立場を経験した著者が、経理環境改善のコンサルタントとして、実務者・管理者への支援活動に当たる中で感じたことをまとめる。

「大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道」

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