美団点評が主戦場としている「食品デリバリー市場」は、昨年中国で66.2%と群を抜いた成長を遂げた、注目の市場なのである。

中国のITイノベーションは
オンラインとオフラインの融合

 今、中国でITイノベーションが起こっていると言っても、ピンとこないかもしれない。

 筆者は決して、「キャッシュレス化」や「配車サービス」、「自転車」をはじめとする「シェアサービス」や「無人コンビニ」といった、最新のITサービスの普及を指して、イノベーションと言っているわけではない。

 これまで一般的に、仮想空間とされ、現実の社会とは区別される傾向にあったオンラインの世界が、現実の社会を補完し、インフラとして広がりつつあるのだ。

 中国で起こっているイノベーションの正体は、オンラインとオフラインの世界が融合したことなのだ。

 日本でもスマートフォン(以下スマホ)は普及しているし、Apple Payをはじめとするキャッシュレスサービスだって、既に目新しいものではなく中国だけ進んでいるわけではないと感じる方もいるだろう。

 実際日本にも、O2O(オンラインtoオフライン)を意識したマーケティングを強化している企業もあれば、「オムニチャネル」を実践している企業があることも事実である。

 しかし、これら日本国内の進化と、今中国で起こっている変化はレベルが違うと言わざる得ない。

 では、なぜ中国でこのようなイノベーションが実現したのだろうか。