これら三つのうち、どれが欠けてもいけないと訴える。「情熱と、人とは違う目線も起業家には必要な能力だ。起業家がすべきことはまさに物事に対して、人よりもどれだけ多くの違いを見いだせるかにある」と強調した。

座談会で話すジャック・マー会長(左)©東方新報

●「ゲイツもザッカーバーグも1人しかいないが、ジャック・マーはたくさんいる」

 マー会長は、「頭のいい人ほど他人を見下す傾向にある。彼らは他人の意見を受け入れない。だから起業家にはなれない。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグのような頭のいい起業家はきっと例外だろう。彼らは1人しかいないが、僕のようなのはたくさんいるだろう」と話した。

●「信頼できる人を選んでチームを組め」

「いかにして近くにいる人と信頼関係を築くか」という質問に対し、マー会長は、「短期間で信頼関係を築くのは現実的に無理だ。一つの長期的目標に向かって、同じ目線で一緒に歩んで行かなければならない」としながら、「チームのリーダーは必ずしもリーダー気質である必要はなく、チームのメンバーに忠誠心を求める必要もない」と語った。

●「能力が高ければ高いほど、責任も大きくなる」

「世界の穀物危機をいかにして解決するか」という問題に対してのマー会長の回答は、米コミック「キャプテン・アメリカ」の代名詞、「大いなる力には大いなる責任が伴う」と期せずして一致した。その上でマー会長は、「企業の大きさは、市場価値とは関係がない。大きな責任を負い、大きな問題を解決できる会社こそが“大きな会社”と呼ばれるのだ」と話した。