少年野球の選手は、監督からバント(バッター自身はアウトになるが、ランナーを進めるチームプレー)のサインが出ているとき、「ヒットが打てそうな気がしてもバントすべきである。勝手な判断でバットを振ったなら、結果がヒットであっても糾弾されるべきだ」という話が道徳の教科書に載っているらしい。
そこで今回は、監督に違法行為を命じられた場合、果たして選手はその命令に従うべきなのか考えてみたい。
チームプレーにおいて
組織内の意思疎通は必要
先の道徳の教科書の話について、「少年野球は楽しめばいいのだから、伸び伸びプレーすればいい」「少年野球は社会の秩序を教えるものだから、勝手なプレーは許されない」といった意見があるようだ。では、会社の上司の指示であったらどうだろうか。
まず、絶対にいけないのは、ランナーにも言わずに勝手にバットを振ることだ。ランナーはバッターがバントをすると信じて走塁をするのだから、その意思疎通は絶対に必要だ。それができないようでは、チームに多大な迷惑をかける可能性が大きく、チームプレーとは言い得ない。