大学アメフト界で危険なプレーが物議を醸している
写真はイメージです

 関西学院大学と日本大学によるアメフト定期戦で日大選手が卑劣な反則プレーを行い、関学選手を負傷退場させ、その後もさらに反則行為を繰り返し退場となった事件。連日メディアでも大きく取り上げられ、鈴木大地スポーツ庁長官も激怒していると聞くが、アメフトというスポーツは日本ではまだまだマイナーな競技だ。基本的なルールもよく分かってないという人のほうが多いと思う。だから、日大選手の今回のプレーがどれほど危険な行為だったか、ピンと来る人も少ないと思う。

 しかしそこが分からないと、反則行為を犯した日大選手や、その選手に指示をしたといわれる監督の罪がどれほど重いか理解できない。また、どこのメディアも伝えていないが、関学アメフト部には、ある「悲劇の歴史」がある。そこを知らなければ、関学アメフト部にとって今回の被害がどのような意味を持つかも理解できない。そこで今回は、日大選手の反則行為の重大さ、関学にとっての意味を伝えるとともに、今回の一件が象徴する日本社会の問題点について言及する。

チームの司令塔を狙い撃ち
あまりに卑劣な反則行為

 まず、アメフトというスポーツをよくご存じない人も多いと思うので、簡単に説明しておく。アメフトというのは、簡単に言えば陣取りゲームだ。プレーや攻撃(オフェンス)側と防御(ディフェンス)側に分かれ、オフェンス側が攻撃する。パスやランニングによってボールを前に進め、相手側のエンドゾーンまだ進めばタッチダウンで得点だ。タッチダウンするほか、パスを途中でカットされたり(インターセプト)、4回の攻撃で10ヤード以上進めない場合は攻守が入れ替わる。選手交代に制限がないので、通常はオフェンス・チームとディフェンス・チームが存在し、攻撃時にはオフェンス・チーム、防御時にはディフェンス・チームがプレーする。