介護ケアプラン作成写真はイメージです

 介護保険制度の根幹である「ケアプラン」は、誰が何のために書くものなのか―――。改めて考えさせられるような論議が起きている。

 介護支援専門員(ケアマネジャー)の全国団体、日本介護支援専門員協会(ケアマネ協会、柴口里則会長)が抗議を受けたのである。抗議したのは、ケアプランの自己作成を勧める市民団体の全国マイケアプラン・ネットワーク(島村八重子代表)だ。

「自己作成のケアプランは、決して『ワガママプラン』ではなく、費用も増えません。指摘は事実誤認があり間違いです」と5月11日に抗議声明を出して訴えた。

 ケアプランとは、どの事業所から何の介護サービスをいつ受けるかを記した文書。1ヵ月分をまとめて前月に作成する。その作成者がケアマネジャーである。

 ケアマネジャーは、国家資格ではないが、試験に合格して研修を受けないとケアマネジャーとは名乗れない。受験資格も介護現場で5年以上働くなどの実務体験や看護師などの資格がないとだめ。介護保険の「司令塔」と言われるだけに社会的権威もある。

 市区町村などの窓口で近隣のケアマネジャーの一覧表を渡された介護サービス利用希望者が、「この人を」と選んだケアマネジャーと契約を交わし、ケアプランの作成を依頼することが多い。

 介護保険のサービスを使うには、まず最初に出会わねばならない職種であり、自分の生活にふさわしい介護サービスを得られるかは、ケアマネジャー次第でもある。ケアプランの作成費用は、要介護1と2の場合は月に約1万円で、要介護3~5は同約1万3000円だが、ほかの介護サービスと違い利用者の1割負担はない。

 実は、ケアプランの作成はケアマネジャーでなく利用者本人や同居家族も作成できる。その根拠は、居宅介護サービス費の支給について定めた介護保険法第41条第6項と同法施行規則第64条第1号二にある。一般的には「自己作成」「セルフケアプラン」「マイケアプラン」と呼ばれる。

 自己作成では、ケアマネジャー経由でなく自分で介護事業者を選び、サービスの日時も直接交渉する。事業者と相性が悪ければ、ケアマネジャーに気兼ねせずに事業者を変えることができる。