自宅近くに物件を集中させれば、立地選定に自分の土地勘を活用できます。土地勘があると、長い信号機も開かずの踏切もなんとなくわかります。工業地域がどこで、どの場所に臭気施設があるのかも、だいたい把握することができます。

 ここの場所であれば、生活に便利だとか、雰囲気がよいとかなどは、近くに住んでいればわかるはずです。

近くにあると、
物件調査にも有利

 また、物件視察には、時間をかけられるだけかけて、じっくりと調査する必要があります。しかし、物件が自宅から遠かったら、どうでしょうか。

 物件視察の時間は少なくなり、適当に済ませてしまうかもしれません。そうすると、その物件の本当の欠点を見落したまま購入してしまうことになります。

 自宅に近い物件であれば、暇を見ていつでも物件を視察することができます。

 僕の場合は、朝昼晩とすべての時間に物件を見に行っています。夜見に行って、昼間、静かだった物件に問題のある入居者がいることを見つけたこともあります。

 実際に物件を購入したあとで、夜中に騒ぐ入居者が見つかったというオーナーさんを何人か知っていますが、こうなっては目も当てられません。

 問題を抱えている入居者が騒いだり、ほかの入居者に迷惑をかけたりするたびに、空室が増えていきます。こうしたマイナスのループに入ってしまっては、立て直すのはかなり困難です。

 物件視察を何度も行なうことで、こうした問題も事前に防ぐことができるわけです。