パンク寸前の物流網

 くしくも、地震発生の翌日の19日は、中古品の個人間売買サービスのメルカリが東証マザーズへの上場を果たした日だった。

 終値ベースでの時価総額はなんと7172億円。ネット通販市場への期待値の高さが表れた結果だといえるが、そのメルカリの成長を支える宅配会社の現場は大混乱に陥っていた。

 「マンションのエレベーターが動かない」。大阪府内の営業所に勤務するヤマト運輸のドライバーは頭を抱えていた。

 ヤマトの集配拠点には荷物は届いており、本社からは「有事ではあっても、原則、お届けするように」との指示が出ていた。

 しかし、いざ配達に向かったものの、「道路は混雑し、高層マンションのエレベーターは停止し、おまけに家人は帰宅難民だったりして、とても届ける状況になかった」(同)と振り返る。通常は2~3割にとどまる再配達率が、この日はそれどころではなかった。

 人手不足と荷物激増により、ただでさえ逼迫する宅配現場。震災は日本の物流網をパンクさせるには十分な威力を持っている。

 株式市場は正直な反応を示している。「倉庫・物流」「ガス・電力」「鉄道」など、大阪北部地震の影響を直接受けた企業の株価は、軒並み下落した。