出光興産と昭和シェル石油
経営陣が創業家側の要求を受け入れ、ようやく経営統合が実現する見通しになった出光興産と昭和シェル石油 Photo by Ryo Horiuchi

 泥沼化していた創業家と経営陣のバトルに終止符が打たれようとしている。

 石油元売り業界2位の出光興産と同4位の昭和シェル石油の経営統合が実現する見通しになった。方針決定から約3年を経て、ようやく決着までこぎ着けた。

 統合に反対していた持ち分28.47%の大株主である出光創業家側は、一族から新会社の取締役を就任させるなどの条件を出光経営陣が受け入れたため、賛成に回ったのだ。

 なぜこのタイミングで経営陣は、折れたのか。長きにわたって創業家側の要求をずっと拒んでいたにもかかわらず、だ。

 その背景には、経営陣に対して増配などの株主還元や経営改善策を積極的に要求するアクティビスト、いわゆる「物言う株主」の存在があることを指摘する出光関係者は少なくない。

 5月28日にダイヤモンド・オンラインで報じた通り、旧村上ファンド関係者が運営する投資会社が出光株を約2%取得したことが判明した。

 出光首脳は「創業家と組んでいるかもしれないという話は聞いている」と明かしている。出光経営陣の間では、旧村上ファンド側からどんな要求を突き付けてくるか不安と困惑が広がっていたという。

 さらに香港の投資ファンドも出光株を数パーセント取得。出光に対してTOB(株式公開買い付け)による昭シェルの子会社化を提案したとされる。