その解決案としてハイブリッドやEVなどの電動化が提案されており、量産車ブランドだけでなく、ポルシェやフェラーリといったスポーツカーブランドもハイブリッドやEVに積極的な姿勢を見せている。そうした時代の変化に対応しなければ、スバルのような小規模ブランドは生き残ることは難しい。だからこそ、新型「フォレスター」は、ターボではなく、ハイブリッドを開発したのだろう。

スバルのブランド価値も
変化している

Photo:SUBARU

 スバルのブランド価値も変化している。

 かつては「WRCで活躍する速いクルマ」というのがスバルの価値だった。しかし、現在は「アイサイトを備えた安全なクルマ」を求める声が大きくなっている。4WD技術も、いかに「速く走るか」から、いかに「安全に走るか」という目で見られるようになっている。そして、そうしたブランド価値の変化に合わせて、スバルは過去10年間、順調に売り上げを伸ばしてきた。

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 WRCで活躍していた時期と比べると“雲泥の差”だろう。旧型「フォレスター」時代でも2リッター・ターボを選ぶユーザーは1割以下という少数派であった。また、現在の速いスバルの代表である「WRX」は、スバル全体で100万台の販売のところ、年間5万台しか売れていない。「BRZ」に至っては約9000台。1%以下だ。つまり経営的には、「速い」よりも「安全」なクルマのほうが儲かっているのだ。

 こうした時代の変化と、ブランド価値の変化を考えあわせれば、新型「フォレスター」にターボが用意されなかったのは、当然の流れといえるだろう。時代とブランドの変化に、ファンが取り残されたという格好だ。残念ながら、古いファンの望む「速いスバル」は、これからも減っていくことだろう。