シンガポールは資源と呼べるものがないため、「人材」を国の資源とすべく英語を公用語とし、学力を向上させることに注力してきた。世界中から誘致した企業にその「人材」を使ってもらうことで、法人税を落としてもらいつつ、シンガポール人の働き口も確保してきたのだ。

 暑い環境で効率的に働き、現在の地位を獲得することが、この国にとっていかに困難だったか、おわかりいただけたと思う。しかし「28℃オフィス」の環境は、明日からすぐ変化するわけではない。我々は自分たちの工夫で落ちた生産性を取り戻さねばならない。なにも手を打たなければ「落ちた生産性を残業で補う」はめになってしまうからだ。

 そこで今回は、「暑さで生産性が落ちまくっても、なんとか残業しなくて済む工夫」を考えていきたいと思う。

「猛暑残業」に陥らない
仕事圧縮の3つのポイント

 暑さで生産性が落ちがちとなり、ついつい残業が増えているのなら、この季節こそ仕事全体を圧縮して減らしてしまうのが一番効率的だ。

 手前味噌だが、拙著『すべての仕事を3分で終わらせる 外資系リーゼントマネジャーの仕事圧縮術』で紹介している「限られた時間で最良の成果を出すための、スピードと質を最大化する仕事術」が必要だ(参考記事「部下の怒声で一念発起! 明日から『残業知らず』になり、『生産性』が爆発的にアップする『仕事圧縮術』」)。

「仕事圧縮術」は大きく4つのステップに分かれる。

(1)量をこなす
(2)時間を決める
(3)型をつくる
(4)型からはみ出たものは自分でやらない

 最初に方向性を決めるために量で提案し、時間を決めて遵守する。最終ゴールに向けて型をつくり、余分なものは自分でやらずに、他人を巻き込んで効率的に仕事をこなしていく、というスタイルだ。