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DOL特集『隣の中国人“ディープチャイニーズ”たちの肖像』では、ビジネス的に成功を収めた人から、市井に生きる名もなき人まで、さまざまな分野にいる在日中国人を紹介していく。第7回の今回は、前回に引き続き、元デートクラブ嬢の中国人女性の半生を追う。38歳からデート嬢として働き始めた彼女は44歳で足を洗ったが、その後、念願だった「永住権」を手に入れ、今なお日本に住んでいる。そこには、さまざまな“裏技”があった。(ライター 根本直樹)

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妙齢のデート嬢たちは留学生?
中国人女性「在留資格」の謎

 1996年、劉湘は上海から来日すると、すぐに歌舞伎町のデートクラブ『夢恋』で働き始めた。源氏名はホナミ。当時すでに38歳だったが、愛嬌のある顔立ちと明るい性格ですぐに人気嬢となり、多いときで一晩に3~4人の客を取るようになった。

 当時、このような中国人女性は大勢いたが、いつも疑問に思っていたのは、彼女たちの“身分”、つまり「在留資格」だ。中国人女性と同様、夜の街で一大勢力を誇っていた“フィリピーナ”たちの場合、歌手やダンサーといった芸能関係者に発給される「興業ビザ」による来日が大半だったが、当時の中国人に発給されることは稀で、「留学ビザ」が大半を占めていた。しかし、夜の街には妙齢の中国人女性たちがあふれている。彼女たちは「学生」なのか。そんな疑念をいつも感じていたのだ。

 98年、『夢恋』で出会ったホナミに疑問をぶつけた。