広島県呉市安浦
広島県呉市安浦町で Photo:Duits/AFLO

7月初旬から西日本を中心に降った「平成30年7月豪雨」は、200人以上の犠牲者をもたらすなど、猛威を振るった。そこで、災害対策の第一人者で関西大学社会安全研究センター長を務める河田恵昭特別任命教授に、今回の災害の特徴と対策を寄稿してもらった。

豪雨最大の特徴は
過去37年最大の雨量

「平成30年7月豪雨」の特徴は、なんといっても降った「雨量の多さ」だ。

 気象庁の資料を用いて計算すると、7月上旬の10日間に全国で824億立方メートルの雨が降った。日本最大の湖である琵琶湖の貯水量が、275億立方メートルだから、10日間で琵琶湖の貯水量の3倍に当たる雨が降ったことになる。これは、比較できる資料が残る1982年以来、すなわち過去37年間で最大の雨量である。

 ただ世界を見渡せば、もっとすごい雨が降ったことがある。昨年8月に米テキサス州ヒューストン市を中心に来襲したハリケーン・ハーヴィの総雨量は約1000億立方メートルだった。そのため、世界史上最大の被害額である約1900億ドル、日本円に換算して約21兆円の被害をもたらしている。