ただ、文科省の改革潰しの執念と力の凄さを考えると、知事だけがやる気では限界があるのも事実であり、提案の実現に向けては特区制度を所管する内閣府はもちろん、官邸の後押しも不可欠となります。

 ちなみに茨城県の提案が、安倍政権の経済政策の最重要課題である働き方改革による生産性の向上と整合的であることを考えると、この提案は政権にとって渡りに船であるとも言えます。

 そう考えると、官邸が茨城県の提案の実現に向けてどこまで頑張るかは、働き方改革の実現と生産性の向上に向けた安倍政権の本気度を測る絶好の試金石になるのではないでしょうか。

不祥事に揺れる
文科省を解体・再生する方法

 そして、安倍政権の改革姿勢の本気度を測るもう1つの試金石は、文科省解体です。

 文科省は、これまで一貫して教育の改革に抵抗してきた一方で、すでに報じられているように、教育全般に関する絶大な権限と多額の予算をテコに、組織的な天下りの斡旋、幹部子弟の裏口入学の依頼、民間ブローカーからの過剰な接待と、やりたい放題やってきました。

 報道によれば、7月下旬に文科省の中堅職員らの有志が、信用が失墜した文科省の組織の建て直しに向けた改革案を事務次官に提出したようです。私はその全文をまだ入手できていないので、確たることは言えませんが、報道ベースでは、若手や専門性の高いベテランが活躍できる環境の整備、人事システムの改善、働き方改革の推進などが提案されたようです。

 しかし、この程度の改革とも言えないレベルの改善策程度で、組織が再生できれば苦労しません。これだけ不祥事が短期間の間に頻発したということは、組織の中にそうしたことを是とするDNAが埋め込まれてしまっているのでしょうから、そうした組織は一度解体しない限り、再生は困難だと思います。