こうした売上、利益、成長率の違いから、必然的に株式時価総額も2倍以上の差をつけられています。繰り返しますが、これだけ円高・ユーロ安なのに、です。優良企業で株価が安ければ、将来の敵対的買収の脅威すら懸念されます。

英語のアニュアルレポートこそ最良の教材

 どうでしょう。皆さんが柳井会長だったとすれば、少しは危機意識が芽生えてきましたか? 国内では圧倒的な一人勝ちとしか映らないユニクロも、一段高い視座からとらえることによって、違った風景が見えてくるのではないでしょうか。

 皆さんが柳井会長だったら、いま何を目指すでしょう。InditexやH&Mの経営から学ぶこと、参考にすべきこと、反面教師にすべきことは何でしょうか。海外企業の決算書には、そうしたことを自ら考えるうえで、多くのヒントが書かれているのです。

 Inditexの2010年のアニュアルレポートは、全部で294ページあります。英語を学ばなくてはいけないビジネスパーソン、なかでも会計スキルを習得しなくてはいけない方にとって、英語のアニュアルレポートほど最良の教材は存在しないのです。

 なお、拙著『英語の決算書を読むスキル』では、世界2大SPAのもう1社、H&Mの決算書を次の5つのステップで詳しく解説しています。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
[STEP 1]企業のビジネスを想像する
[STEP 2]企業の決算書を入手する
[STEP 3]企業のゴールを理解する
[STEP 4ー1]損益計算書の構造をつかむ
[STEP 4ー2]H&Mの損益計算書を読む
[STEP 5ー1]貸借対照表の構造をつかむ
[STEP 5ー2]H&Mの貸借対照表を読む

(第2回は5月1日公開予定です)

 


■『英語の決算書を読むスキル』
著者・大津広一氏による刊行記念無料セミナーのお知らせ

日 時:2012年5月23日(水)19時開演(18時30分開場)20時30分終了予定
会 場:東京・原宿 ダイヤモンド社9階セミナールーム
(東京都渋谷区神宮前6-12-17)
料 金:無料(事前登録制)
定 員:60名(先着順)
主 催:ダイヤモンド社

⇒ お申込みは、こちらから


■大津広一氏の最新刊
『英語の決算書を読むスキル
――海外企業のケーススタディで基礎と実践をおさえる』

日本人にも馴染みのあるグローバル企業のケーススタディをもとに、英語の決算書の基本的な読み方から、効果的に読みこなすための実践スキル、会計基準の違いまでを講義形式でわかりやすく解説。ケーススタディ企業は、H&M、アルセロールミタル、ブロックバスター、アップル、ウォルトディズニー、アマゾンの6社。

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ダイヤモンド社刊

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