「週刊ダイヤモンド」9月1日号の第1特集は「自動車・電機・IT 40年で完成した日中逆転の全経緯」より、上海を拠点とする大手経済メディア「第一財経」による現地報道から、膨張する中国の経済・産業の様子をお伝えする。記事一覧はこちら。ハイクオリティな開放は、世界のサプライチェーンの高効率な統合と安定した国際貿易関係の向上を推進する役割を果たし、提携とウィンウィン、及び世界の最新技術活用とハイエンド設備の生産・製造の導入に役立つ。(董鑫 第一財経記者)

モルディブの首都マレモルディブの首都のあるマレ島と空港島、人工島フルマーレを、陸路で結ぶ橋が中国の支援で建設中だ Photo:PIXTA

 夜の帳が下りると、中国の支援によって建設中の「中国モルディブ友好橋」に、「CHINA-MALDIVES EVERLASTING FRIENDSHIP(中国とモルディブの永遠に続く友好)」のネオンサインが輝く。そして海辺に集まったたくさんのモルディブ人が、建設が進むこの橋を遠くから眺めるのが日常の光景となっている。

 モルディブの歴史上で初めて、首都のあるマレ島と空港島、人工島フルマーレを陸路で結ぶこの橋は、「世紀の工事」と呼ばれ、中国が建設を支援している。

 革新的でハイクオリティな対外援助管理体制、難度の高い設計と施工は、中国の力と大国の責任を随所で示している。背景には、開放拡大によってハイクオリティな発展に寄与する原動力と活力がある。こうした開放拡大があるために、中国のグローバル企業はブラッシュアップを図り、発展モデルを転換し、国際的競争力を引き上げているのだ。

 「中国モルディブ友好橋」の主な設計・建設業者である中交集団の責任者は第一財経の取材に対し、ハイクオリティな開放拡大は、世界のサプライチェーンの高効率な統合の向上、国際貿易関係の安定の推進、提携とウィンウィン、互いの公平な取引の拡大、世界の最新技術活用とハイエンド設備の生産・製造のより優れた導入、コスト削減・効果拡大、企業の全体的な運営品質の向上に役立つとし、「開放拡大に焦点を合わせ、さらに強力な自主的開放で、新技術、新産業、新業態、新モデルを継続的に形成することができる」と述べた。