そして、社内の「階層」や「序列」、すなわち組織力学に通じること。製造がえらい会社なのか、技術部門がえらいのか、営業がえらいのか、など。いわゆる会社の組織図とは違ったヒエラルキーが必ずあるものだ。

【その2】でも少し触れたが、企画書のなど文書の規格についても必ず把握しておこう。知り合いの編集者は、A社にいたときは、本の内容紹介の企画趣意書を書店の担当者向けに書くように言われ、そのように書いていたという。ところが、B社に転職すると、B社では、企画趣意書は営業の人に売る気を起こさせるために書くものと決まっていた。フォーマットはとても似ているのに、書くべき中身が全然違うという。同じ名前の文書ひとつをとっても、誰に向けて書く文書なのか、会社によって違ったりするのだ。

 また、社内プレゼンなどのときに、完璧に仕上げ、一語一句間違いない状態にしてから発表しないとダメな会社と、生煮えの状態でもOKで、みんなでディスカッションをしながら仕上げることを好む会社もある。

 仮に同じ業界内であっても、違う会社であれば、同じ作法は通用しないと思ったほうが安全である。

【新しい職場になじむ方法その4】
社内用語を使いこなす

 社内では独特の言い回しや「隠語」のようなものがよく使われる。

「ロケのインカムが悪くて売り上げが停滞している」
「隣の課のゼロ1、GIBで今Qは全国1位になりそう」

 いかがだろうか。ほとんどの人にとってはちんぷんかんぷんではないだろうか。

 最初の例は、映画のロケ現場で、ハンズフリーの通信機器の調子が悪い、という話ではなく、アーケードゲーム業界の話である。ロケとはゲームセンターなど、ゲーム機を置いている場所(ロケーション)のこと。インカムとは、1台1台のゲーム機が稼ぐ収益のことだ。つまり、ゲームセンターなどでゲーム機から上がる収益が少ないため、投資に回す余力がなくゲーム機が売れていないということを指している。