結婚後の夫婦喧嘩の原因の1つにお金の問題があるだろう。夫のお金の使い方、妻のお金の使い方、家族共有のお金に対する価値観……等々、枚挙にいとまがない。実は、お金の貯め方といったスキルは後から改善することができるが、お金の使い方や価値観は、なかなか簡単には変えられない。今回は結婚後に後悔しないよう、婚活中に相手のお金の使い方や価値観を見抜くポイントについて解説したい。(ファイナンシャルプランナー 吹田朝子)
なぜ「いつか変わるだろう」という
期待を抱いてしまうのか?
結婚生活は、今までそれぞれの家庭で育ってきた2人が共同生活を営み始めるので、様々なすれ違いや課題が出てくるのはいうまでもない。結婚前は、気持ちもウキウキしていたり、別のことに目を奪われていたりして気づかないこともあるだろう。特にお金の使い方に関しては、注意すべきことの1つである。
もし「結婚したら変わるだろう」「子どもが生まれたら変わるだろう」と思って目をつぶっていたとしよう。ところが結婚後、あるいは家族が増えても借金癖や浪費癖などはそう簡単に変わるものではない。結果、離婚の危機に陥る夫婦が少なくないのである。
先日、結婚3年目に子どもが生まれてお金の相談に来た夫婦がいた。そこで夫婦は初めてお互いの価値観の違いに気づき、お互いの理解を深める確認作業から始めることになった。妻によると、デート時は夫のお金の使い方やおごり方が太っ腹で、自分にはないものを持っていると魅力的に感じていた。もし将来子どもが生まれたら、今度は子どものためにしっかりとお金の管理ができるように変わるだろうと楽観視していたという。
ところが子どもが生まれても、夫のお金の使い方は相も変わらず。むしろ子どもが生まれたことで、妻の目を自分に向けようと、洋服や車、レジャーなどに金をかけつつあるという。