ストレスフルな職種では
20代でも脳に異変が!

 これまで数千人の働き世代を診断してきた知久院長だが、そのデータからある傾向が読み取れるという。

「『脳白質病変』といって、脳内の血の巡りが悪いと出現する所見は50歳以上で出てくると考えられていましたが、ストレスや睡眠不足を抱えやすい職種だと20~40代でも状態の人が少なからず見られることがわかりました。病変が進行すると脳梗塞や認知症を起こしやすくなるので、早期に発見して、適度な運動や質の良い睡眠、喫煙者には禁煙を促すことで予防することが重要だと考えています」

 程度にもよるが、脳梗塞にかかると完治は難しく、その後は再発予防をするだけという、取り返しのつかない状態になってしまう。

 高齢者が増え続ける社会となり、この先は医療費が国家財政を圧迫することが予想される。国としても専門家の医師による未病講座を開催するなど、対策には動いている。

 また、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックでは、脳ドックのほかにも、被ばくの少ない低線量による「肺・心血管ドック」(脳ドックとセットで受診でき、税別2万5000円)や、超音波を利用した頸動脈、心臓エコー検査など画像診断機器を取り揃え、未病発見に努めている。

「これから増えてくると思われる病気は、肺炎、脳梗塞、心臓病。しかし一般の人間ドックでは、肺や心臓の血管検査をやるところもごくわずか。遅くとも働き盛りの40代に一度、脳ドックや肺・心血管ドックを受診するのは、未病対策としてぜひ多くの人にやっていただきたいと思っています」

 検査以外にも日頃からの食事、運動、睡眠、喫煙、ストレスなどに気をつかうことが、あらゆる病気予防につながることは言うまでもない。そこに定期的な検査を加えることで、健康寿命を大きく延ばすことができるだろう。