「ばけばけ」はスキマドラマだ!文学的な15分間に“絵本のような読後感”を覚えた〈ばけばけ第100回〉『ばけばけ』第100回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて10年超えの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第100回(2026年2月20日放送)の「ばけばけ」レビューです。(ライター 木俣 冬)

焼き網の次は懐中時計が盗まれた?

 女中のクマ(夏目透羽)が辞めると言いだした。

 焼き網がなくなったせいで、家の中がギスギスしたことに責任を感じ、新しい焼き網を買ってきて、家を出ていこうとする。

 そこに丈(杉田雷麟)が現れ、兄(吉沢亮)からもらった懐中時計がなくなったと言い出す。

 また泥棒?

 ここで主題歌が流れ、何があるのかどこへゆくのかわからぬまま、懐中時計探しに。

 時計がなくなったのはクマが買い物に行っていない間だったのでこの犯人はクマではないと丈は主張する。

 明らかにクマをかばっているのだと視聴者は感づいたと思う。

 トキ(高石あかり、「高」の表記は、正確には「はしごだか」)たちも丈に合わせている感じ。

 みんな、クマに辞めてほしくないのだ。短い間ですっかりクマは松野家になくてはならない人になっている。

 夜、丈は正木(日高由起刀)にだけ真相を明かす。

 やはりクマをかばうために、懐中時計がなくなったと言って話題をそらしたのだった。

「彼女はいい子だし、頑張ってるし、この家に来るまでしなくていいこともいっぱいしてきたって聞いてるだろ」

「しなくていいこと」とはどんなことだろうか。

「もちろん彼女は焼き網を盗んだり捨てたりしてたら、それは良くないことだと思う。でもそんなことでやめてほしくないし。うん、やめてほしくない」「それにこの家でもめ事やいざこざがあるのも嫌だし」

 実直な丈に、正木も「探偵じみたことをしてことを荒立てて改めてしまったせいで、本当に彼女が辞めることになってしまったらどうしようって思っていた」と感謝する。

 ただ、懐中時計盗難の嘘(うそ)によって、また疑われてしまった司之介(岡部たかし)たちをどう助けるか――。