名経営者・唐池恒二との初対面秘話

 唐池恒二『本気になって何が悪い』(PHP研究所)

「なんだ? この本は!」

 ある日、書店店頭でどうしても気になり、読んでみると、止まらない。

 そうだ!!
 私が求めていたのは、この「破天荒さ」と「やさしさ」と「再現性あるロジック」だ。

 いても立ってもいられなくなった私は、「ダイヤモンド経営塾」の事務局トップ・今給黎健一に言った。

「この本すごいですよ。一発でつかまれました。知ってますか? 唐池さんという方」

「知ってるもなにも、今度の9月12日に『ダイヤモンド経営塾』で講演してもらうよ」

「ええ?? そうなんですか? ぜひ紹介してください。もう、いても立ってもいられないんです!!」

「いいけど、忙しそうだからなあ。俺もそんなに何回も会えたわけじゃない。ダメもとで頼んでみるか」

 すると、すぐ唐池氏から奇跡的に返事がきた。
 30分だけ会ってくれるという。
 そして、ある日、今給黎と私は、会社から広尾のカフェに向かった。

 あ、いた! あの人だ!!
 遠くから見た私は、にわかに興奮した。
 あれが、破天荒なのにやさしくロジカルな名経営者か!
 話すのが楽しみだった。
 多くの経営者と本をつくってきたが、毎回、初めてはわくわくする。
 その中でも、今回は特別わくわくした。