著者の態度が一変した理由

 屈辱的な初対面から何日すぎたのだろう。

 正確にはわからないが、後日、東京・汐留にあるホテルの25階ラウンジで唐池氏とお会いするチャンスにめぐまれた。

 唐池氏は颯爽とエレベータを降り、こちらに向かってくる。
 前回会ったときと雰囲気が一変していた。
 開口一番、

「さあ、やりましょう」

 今度はやる気に満ちあふれている。
 本気で今度の企画に取り組みたいというオーラがビシバシ伝わってきた。
 やった!!
 これで本当に、面白くて再現性があって役に立つ本にできるぞ!

 私は感動した。
 心の中でガッツポーズした。

 粘れば粘るだけいいこともある(もちろんそうではないケースも多々経験してきたが……笑)。その後も、私は「こういう本にしたい」という明確な剛速球を投げ続けた。