Y課長 「来週の会議の資料はできた?」
Aさん 「はい、今作成しています」
Y課長 「作成しているって、どのくらいできているのか見えるように共有してもらえる?」
Aさん 「申し訳ございません。未完成の会議資料を共有するとは思っていなかったので…。急いで共有フォルダに入れておきます」
Y課長 「とにかくプロジェクトの数が増えているから、常に新しい情報に更新してくれないと、指示ができないでしょ?」
Aさん 「申し訳ございません。では、別の資料も途中までですが、フォルダに入れておきます」
Y課長 「時間を無駄にできない状況だから、何でもフォルダに入れられると困るわ。重要な資料を優先して共有してください」

ストレスには「快ストレス」と
「不快ストレス」の2種類がある

 Y課長は、Aさんを叱ったつもりはありませんでした。しかしAさんは、「課長にとって優先度の高い仕事とは何なのか」「自分の認識と違っているのではないか」と不安を抱えることが増え、次第に集中力が低下するようになってしまいました。

 では、この会話には、どんな問題があったのでしょうか。

 それは、部下に与えたストレスが「不快ストレス」だったことです。では、「不快ストレス」とはいったい何かを説明いたしましょう。

 ストレスには、「快ストレス(eustress)」と「不快ストレス(distress)」があります。

 適度なストレスは、交感神経系を目覚めさせ、判断力や行動力を高めます。分かりやすいのは適度な運動による負荷ですが、ビジネスシーンで「快ストレス」とは、ゴール設定が明確で、相手に対して、「いつまでに、何が、どうなっていればいいのか」または、「いつまでに、誰が、何をどうすればいいのか」が伝わっている状態です。