イラン戦争でドル円「160円突破」の現実味、今後の展開“3つのシナリオ”で予測する円安の行方Photo:PIXTA

米国などによるイラン攻撃
ドンロー主義の延長

 米国とイスラエルは2月28日、イランへの攻撃を開始した。首都テヘランだけでなく中部イスファハンや北部タブリーズなどが攻撃対象となり、翌3月1日にはイラン最高指導者ハメネイ師の死亡が確認された。米国とイランはオマーンの仲介でイランの核開発を巡り協議中だったが、米国はイラン側の譲歩姿勢が不十分で追加交渉の意義が薄いと判断し、攻撃に踏み切ったとみられる。

 米国は今回の攻撃についてイラン核開発や米国の安全保障に関する差し迫った脅威に対するものとしているが、25年6月の攻撃時と異なり核関連施設への攻撃が中心ではなく、実際には反米的なイラン政治体制の転換を狙ったものとみられる。

 トランプ米大統領は、昨年末のイラン国内の混乱時から攻撃の可能性を示唆していた。また米国は26年入って、ベネズエラへ攻撃し、同国マドゥロ大統領を拘束したほか、デンマーク自治領グリーンランドの領有を巡りデンマークなど欧州諸国と対立していた。今回の米国によるイラン攻撃は、こうした一連の「ドンロー主義」 に沿った行動の延長とみることもできる。