(1)健康被害の可能性
(2)高額な費用がかかる恐れ
(3)標準的な治療を遠ざける危険性

「このひとつでも該当する『療法』は避けるべきです」と話す。

 イソジン牛乳の場合、提唱者の医師は「副作用があるはずがない」と話していた。

 が、メーカーによればイソジンは、正規のうがい薬としての使用ですら、副作用の報告例がある。また医師は、100部出版したという著書では一般の療法との「併用」が前提だと書いているものの、記者が入手した各地の患者会へのメールでは標準的な治療を受け続けるように勧める記述はなく、イソジン牛乳はがんを「根治的に治療される事が出来るもの」とまで書いている。

イソジンの適正な使い方イソジンの適正な使い方 イソジンの製造元サイト掲載のQ&A。イソジン牛乳について「有効性や安全性については確認されていま せん」としている 拡大画像表示

 大野さんは「(1)と(3)が該当する恐れがある」と指摘した。

「イソジン牛乳の場合、根拠薄弱な療法を医師が勧めるという点でそもそもルール違反。ですが、こうした療法が広がる現状には、通常の医療現場で患者さんの不安に対するケアが十分行われていない、という背景もあると思います。患者さんの心のケアをはじめとして、医療界全体で取り組むべき課題です」

(朝日新聞記者 長野 剛)