本社正社員になったら
全員解雇!
わたしが今までの人生で唯一「安定」を失った瞬間というのが、なんと営業現場から本社正社員になって安定してから2年目ときのことでした。
外資系企業だったため、本社のアメリカ・シカゴでオーナーが変わった瞬間に、会社の方針がガラッと変わったのです。そのせいで売り上げが伸びなくなり、ついには日本撤退へ。
全員解雇、クビになりました。(ここでは短く書いていますが、もっとゴタゴタがいろいろとあります)
日本法人として38年も続いて安定していたはずの会社だったので、そのときは労働組合も相当な反発をしていましたが、もう会社もない袖は振れないので、どうにもなりません。
正社員としてお給料をもらう立場になっていたわたしも、もちろん収入はゼロ。
売れなかったら報酬ゼロという厳しい環境で働いていたときは、安定した収入を得ていたのに、正社員になったらゼロになった!
「えっ、安定ってなに?」っていう感じです。
だったら自分で稼げばいい
しかし、完全歩合制度の営業現場で鍛えられていたわたしは、固定給が入ってこないことには慣れていたんですね。
だから、「だったら自分で稼げばいいや」とあっさり思えたんです。
ここで違う会社に転職しようとは、まったく思いませんでした。
まあ、フリーになって1年くらいはぼちぼちやっていたんですが、ひょんなことから出会った人に出版のチャンスをもらい、これまで培った営業エッセンスをまとめた本を出版して、セミナー事業などもやるようになったのです。
これはおそらく「稼げる技術」が身についていたからこそ、できたのです。
(「稼げる技術」について知りたい方は、第1回連載を参照ください)