ポジティブなように見えて縛りつけてくるもの、が
世間にはたくさんある

――不安に飲み込まれて、抜け出して、また飲み込まれて。今ふり返って、強迫性障害や産後うつの頃は、どんな心境でしたか。

 先が見えないというか、真っ暗闇でした。地獄。生き地獄みたいなところで、ひとりで戦わないといけなかった。つらかったです。

 娘はかわいいし、幸せ。なのに苦しい。いつ壊れるかわからない幸せを手にしているから、壊れたらどうしようという不安がずっと消せない。

 壊れるかもしれない幸せを持っていることが怖かった。この幸せがなくなったら、自分が自分ではいられなくなるんじゃないか、って。

――初めての子育てで、同じような不安を感じている人は多いと思います。

 取り込まれますよね。不安に。「子育てはこうあるべき」とか、「こうしたら子どもは幸せになれる」とか、ポジティブなようで自分を縛るだけのものに、すごく影響を受けてしまう。

 こっちは親をやるのは初めてだから、どうやって育てたらいいかわからない。だからとりあえず、よくある「型」に自分も子どもも何とかはめようとするんだけど、うまくいかなくなって、うわーってなるという......。

――藤田さんの場合、産後うつと強迫性障害が絡み合って併発したのでしょうか。

 強迫性障害が先でした。その症状が酷くなって、ちょっとよくなってきた後にうつが残った、という感じですね。