利権がある限り
政局になればうごめき始める

 このように、政局が流動的になればなるほど、新参者が入り込む“隙”もできる。谷口容疑者が作成し、今回明らかになった “官僚実名リスト”について、当時の役職などから2012~14年頃に作成されたものではないかと推測している。

 だが、翻って考えれば、彼が官界に接触を始め人脈を形成していったのは、民主党政権発足の頃ではなかったと考えている。

 民主党政権が発足した2009年、自民党から民主党への政権交代が実現したため、霞が関は大混乱に陥った。また、民主党に政権運営の経験が全くなく、「脱官僚支配」を“錦の御旗”に掲げていたことから、政権と官僚との間に深い溝ができてしまった。

 そのため、民主党政権や新しい政策に「利権」を求めようにも足掛かりがなく、企業や業者たちは攻めあぐねるという状態が続いていた。だが、ちょうどその頃、筆者は民主党の大臣や中枢の議員などを、銀座や赤坂の高級クラブや有名店などで頻繁に見かけていた。恐らく、ブローカーたちが暗躍していたのだろう。

 9月20日、自民党総裁選が投開票され、安倍晋三首相の3選が決まった。とはいえ、その後、ポスト安倍の動きが加速することは間違いなく、ひとたび政局になれば、そこに利権がある限りブローカーたちがうごめき始めることは間違いないだろう。