疲労、集中力低下、無関心など、うつ病によく似た症状がある。
写真はイメージです Phoho:PIXTA

何もかも億劫でつらい
もしやうつ病?

 仕事先から保育園に直行し、1歳の娘をピックアップして帰宅すると、時間は午後8時近かった。いつもなら、すぐに夕食の支度にとりかかりたいところだが、梨香さん(仮名・31歳)は倒れ込むようにしてソファに横たわり、目を閉じた。買い物袋の中身を冷蔵庫にしまう余裕もない。

 (疲れてる、体が動かない。なんか地球の引力が倍ぐらい強くなって、地面から引っ張られているような気がするのよね。食欲もないし、朝起きるのも苦痛。それなのに夜も寝付きが悪いし、眠りが浅くて途中で目が覚める。だから疲れが取れない…)

 半年前、育休から復帰した頃も、ものすごく疲れは感じていたが、食欲はあったし、よく眠れていた。不調の質が明らかに違う。集中力が続かず、小さなミスを繰り返す。近頃は周囲から「顔色がよくないね」と心配されるようになった。

「そうですか、ご心配をおかけしてすみません。1歳児を抱えたワーキングマザーですから、やっぱり疲れるんですよね。でもここは頑張らないと」

 自分に言い聞かせるように返答し、体にいいことをやってみようと思うが、だめだ。新しいことを始めたり、気分転換を図れたりするのにも、少しは気力体力を要する。

 甘えてくる娘の姿に気力を振り絞り、食事の支度をし、食べさせて、お風呂に入れようとしているところに夫の玲一さん(仮名・31歳)が帰宅した。

「大丈夫?ものすごく具合悪そうだね。病院に行った方がいいんじゃないか」

 幽鬼のような表情の梨香さんにぎょっとし、心配そうに声をかけてきた。