>>(上)より続く

別部署の部員から食事の誘い
頼られ気をよくして麻雀に行くと…

 ある日、プレッシャーをかけていた別部署の田中部長(仮名)の宮下(仮名)から「相談があるので、ご飯連れてって下さい」と誘われました。張りぼて人生なので頼られること自体は嫌いじゃないので、ご飯に行き宮下の愚痴を聞き、器の大きさをアピールしますが、お会計は1円単位で割り勘にします。その後、宮下の口車に乗り麻雀に行きました。

 宮下から「大谷さんは麻雀もお強いですね」「僕もこんな上司が欲しいです」などとおだてられ、いい気になった大谷さんはお金のやり取りをしてしまいました。そして、なんとその様子を別の探偵(もちろん片岡探偵事務所の探偵ではありません)に写真に撮られていたのです。 田中部長は大谷さんの落ち度を押さえたく、宮下に指示を出していたそうです。

 宮下が証拠を大谷さんの上司に提出したため、全体会議でつるし上げを食らい部下たちからは「やっぱり生き方ダサいな!」など陰口をたたかれていました。

 私は口酸っぱく「出世を考えて自己調査をするくらいなら、部下たちに『今日俺がおごるから飲みに行くぞ!!』ぐらいな事を、3ヵ月に1回でも開催すれば、部下の統率もとれて自然と上からも部下からも同期からも評価が上がりますよ」と言っていました。しかし、大谷さんは開き直り「俺は悪くない!」の一点張りでした。このように何のための自己調査だったのか分からなかった事がありました。

大谷さんを追っていた探偵は
1人ではなかった!

 自己調査の依頼者が別の人が雇った探偵の調査対象者で、証拠を撮影されたというのは私も初めてのケースでした。

 しかし、大谷さんへの追い打ちはこれだけではなかったのです。