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マイケル・ムーア監督、2016年9月12日のトランプタワーに向かうデモ行進にて
マイケル・ムーア監督、2016年9月12日のトランプタワーに向かうデモ行進にて 写真:ユニフォトプレス

トランプ大統領誕生を予言していた監督

 2016年の大統領選の前に多くの人がトランプ候補について、「こんなまぬけに誰も投票するはずはない」と指摘し、「民主党のヒラリー・クリントン候補が勝つだろう」と確信していたなかで、アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したことのあるマイケル・ムーア監督は、トランプ氏の勝利を予想していた。

 ムーア氏は2016年7月末に発表した「ドナルド・トランプが当選する5つの理由」という記事のなかで、こう述べていた。

「この浅ましくて無知で危険な、パートタイムのクラウン(道化師)兼フルタイムのソシオパス(社会病質者)は米国の次期大統領になるだろう。さあ、みんな、“トランプ大統領”と言ってみよう。これから4年間そう呼ぶことになるのだから」

 5つの理由については後述するが、要するにトランプ候補は過激な言動で物議を醸しているが、実は他の候補より選挙の勝ち方をよく心得ていることをムーア氏は見抜いていた。だから、民主党やメディアの関係者などに「トランプを真剣に受け止めないと大変なことになる」と、警告を出していたのだ。しかし、彼らはそれに耳を傾けることなく、2016年11月9日、トランプ大統領勝利宣言の日を迎えてしまった。