無党派層の取り込みが
勝敗を決したカギに

 では玉城陣営は、今回の選挙をどのような戦術で戦っていたのか。選挙中、玉城氏の所属する自由党の小沢一郎代表や、立憲民主党の枝野幸男代表など、野党の国会議員は積極的に沖縄に応援に入っている。だが、玉城氏と並んで街頭に立つことはほとんどなかった。

「玉城氏は、4期国会議員を務めた高い知名度を背景に、無党派層を意識して政党色を薄め、幅広い層の支持を取り込むことに成功しました。支援する野党各党も、その戦術を理解し、それぞれが突出せずに、自党の支持基盤を固めることに徹した選挙をしていました」

 一方、敗れた佐喜真陣営の戦術にはどのような問題点があったのか。鈴木氏によると、自民党と公明党は、8月から現地に選対幹部を常駐させる必勝の体制を築き、戸別訪問や企業まわりを中心に徹底した組織選挙を展開していたという。

「佐喜真氏は、基地問題には一切言及せず、『対立から対話へ』を掲げ、表向きは政党色を消すようにしていました。ですが、実質的には与党側は、裏でガチガチの組織選挙を行いました。勝負は無党派層の取り込みでしたが、知名度や、このところの基地問題での政府の強権的な姿勢に対する反感などで、無党派層は玉城氏に流れたと言えそうです」