逆張り投資は高級ブランド銘柄ではかなりの実績がある。しかし、今月に入ってからのこうした銘柄の下落は、投資家が積極的な買いに動く理由にはならない。投資家は現在、高級ブランド銘柄を売る理由を何であれ探しているように思われる。。先週には、中国関税当局が「代購」行為を摘発している可能性があると伝えられた。「代購」は、課税適用を逃れる目的で、中国の業者が香港や日本、欧州からスーツケースに高級品を詰めて運ぶ代理購入だ。LVMHの株価は10日に8%安となり、今月に入ってからの下げ幅は13%となった。グッチ、イヴ・サンローラン、バレンシアガを傘下に持つケリングの株価は17%下落した。最近の株価急落は、一見理解しがたい。LVMHの第3四半期の売上高は、為替変動や買収などの要因を除き、前年同期比10%増だった。大半の企業にとっては望外の増収率と言えるだろう。加えて、利益率が相対的に高い部門(ルイ・ヴィトンを含む)の増収率は、第2四半期の13%から14%に上がった。
高級ブランド銘柄、バーゲン買いは時期尚早
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