インターネットを通じて全世界の報道機関や企業に対して画像などのコンテンツを提供する米ゲッティ イメージズ(本社・シアトル)。近年、テクノロジーの進化により、誰もが簡単に写真撮影できるようになるなど、コンテンツをめぐるビジネスも新たなステージに突入している。こうした時代にどうかじを取るのか、世界最大級の「ストックフォト」の運営について、共同創始者のジョナサン・クラインCEOに聞いた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 小島健志)

――ゲッティ イメージズの「ストックフォト」とはどのようなビジネスなのか。

ゲッティ イメージズ、共同創設者であるジョナサン・クラインCEO
Photo:Getty Images

 わが社は静止画8000万点、動画5万時間、そして10万曲に及ぶ音楽など、膨大なコンテンツを提供している。

 そうしたコンテンツは専属カメラマンが撮影したものを始め、通信社やスポーツ団体などの「イメージパートナー」からの提供、そして今日では個人から提供されるもので成り立っている。

 報道機関や一般企業が利用しやすいよう、コンテンツは権利関係を処理した上で世界100ヵ国以上の法人に販売している。2011年の売上高は約10億ドル(約800億円)になる。

 最近は、アマチュアの人々が撮影したようなコンテンツも増えてきた。こうしたものは、シアトルのカフェラテと同じかそれ以下で販売している。例えば傘下の「iStockphoto(アイストックフォト)」の画像は1枚1ドルから買えるため利用が増え、撮影した個人に対して支払う権利料は週2000万ドル(約16億円)以上になるほどだ。