誰でもできるけれど、誰もやっていない「年収1億円の習慣」。年収1億円以上の人の「習慣」には、ある「共通のルール」があります。でも、その「習慣(ルール)」を行うのに、特別な才能もいりませんし、最初にお金が必要になることもありません。誰でもできる「シンプルな習慣」を、あなたが身につけさえすれば、年収1億円は、実現可能なのです。
【年収1億円の習慣】
「体重」と「お金」の不思議な関係とは?
北海道のニセコで開催された、「リーダー層向けの勉強会」に参加したときのことです。その勉強会には、80人(男性60人、女性20人)が参加していました。
夕食前に、男性60人が一斉に温泉に入ったのですが、温泉から出るとき、理事長(勉強会の主催者)が出口に立ちふさがって、「これから全員の体重をチェックするので、脱衣場にある体重計に乗ってから出るように」と指示したのです。
理事長は、ひとり一人に「目標体重は何キロ? 君の今の体重は何キロ?」と聞きながら、体重をチェックしていました。
「なぜ体重を計ったのか?」、その理由はあとになってわかりました。
「体脂肪率と資産は反比例する。太っているお金持ちもいるが、長い目でみれば、やがて間違いなく資産を失う」というのが理事長の持論でした。
理事長が、さらに「今の体重と、目標体重の2つ」を聞いたのは、参加者が「数字に強いか、弱いか」を見極めるためです。
「今の体重」を即答できる人は、「現実を直視する力」を持っているからです。
今の「自分の数字」(体重、体脂肪率など)を直視している人は、「会社の数字(売上、客数、単価、在庫、借入額など)」も、毎日、見ています。数字に対する感度が高いため、「数字が示す会社の異常(アラート)」にもすぐに気がつくことができます。
また、「目標体重」を即答できる人は、「1年、3年、5年、10年というスパンで物事を考える力」を持っているからです。
このような人は、目先の利益にとらわれず、「こうなりたい」という目標に向かって、計画的に行動することができます。
60人中、目標体重を言えたのは20%(12人)。目標体重と今の体重の両方を、正確に言えたのは10%(6人)でしたが、理事長の見立て通り、「目標体重」も「今の体重」も即答できた6人は、全参加者60人の中でも、「ぶっちぎりの実績」を上げていたのです。
つまり、数字を即答できたこの6人に共通していたのは「毎日、体重計に乗っている」ということであり、「毎日、自分の数字を見ている」ということです。
毎日数字を見ていれば、昨日と今日の変化を見逃すことはありません。そして、その変化に「即座」に対応できます。
たとえば、昨日の体重が60キロで、今日の体重が60・5キロだとしたら、差は500グラム。「今日の食事の量を控える」だけで、翌日には体重を戻すことができるでしょう。
けれど、体重計に乗らない人は、「日々の小さな変化」を見逃してしまうため、気がついたときには、取り返しのつかない「大きな変化」になっていることがあります。1年前に体重が60キロだった人が、知らず知らずのうちに、1年後に70キロまで太ってしまったとすると、体重を60キロに戻すのは、容易ではありません。
仮に、1ヵ月の売上目標が1000万円だったとします。数字に弱い人は、「1ヵ月終わった時点で、目標に届いたか、届いていないかを判断しよう」とします。
この場合、たいてい目標は達成されません。なぜなら、「小さな問題」を放置してしまっているからです。月末の2日前に、売上が700万円しかいかなかったとしたら、届かなかった300万円を、あと2日間で取り返すのはむずかしいでしょう。
一方、数字に強い人は、「1000万円」という目標を「30日」で割って、「1日33万円」として数字を見ていきます。そして「今日は3万円足りなかったから、明日、36万円売り上げるようにしよう」と、1日ごとに数字を見直し、毎日、「小さな改善」を繰り返します。だから、目標額に届きやすくなるのです。