老衰死は増えているはずなのに
死因の「7.6%」しかない理由

 時代の流れは老衰死(自然死)に向かっている。訪問診療に熱心な医師が自宅や施設で自然な死、みとりに臨む光景が増えてきた。特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの施設での老衰死がこの10年間で6倍も増えている(図2、3)。

 何よりも本人や家族が、チューブを付けた延命治療を望まなくなり、自然な死を受け入れるようになってきた。延命治療につながる救急車での病院搬送を断り、自宅や施設で死を迎える。2017年時点で、その自宅死は13%、施設死は10%で合計23%に上る(図4)。その多くは老衰死と思われる。

 それにもかかわらず、人口動態統計調査では2017年の死因のうち、老衰は7.6%しかない(図5)。なぜだろうか。疑問を解くために死亡診断書の記入法を点検した。