ビジネスパーソンのみなさんは、東京から大阪まで移動する時、費用を少しでも安く抑えようと考えることだろう。その方法としては、(1)東海道・山陽新幹線を一年中おトクな会員価格で利用できる、EX(エクスプレス)予約、(2)窓口で売られている回数券、(3)金券ショップで売られている回数券、(4)飛行機、のいずれかを考えるだろう。そこで今回は、新幹線のEX予約VS金券ショップの回数券VS飛行機についてどれが最安なのかを検証してみた。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)
どの鉄道車両を見て「懐かしい、カッコいい」と感じるかで、どうも年代が分かれるようだ。自分の世代は、漆黒の重々しいSL車両を見ると「うわ、実にカッコいいなあ」と感涙してしまうものだが、案外ちびっ子はケロッとしている。彼らが大好きなのは新幹線で、レトロに感じるのは丸顔の0系らしい。
1964年東京オリンピック直前の10月1日に東京~新大阪間に開通した新幹線は、まさに夢の超特急であり、めったに乗れるような代物ではなかったのが、今では山手線並みにデイリーに走っている。出張で日々お世話になっているビジネスパーソンも多いことだろう。
気軽に乗れるようになったとはいえ、新幹線はやはり安い乗り物ではない。新橋駅前のビル内にある金券ショップは、いつも格安チケットを求める人で混んでいる。ビジネス出張の交通費は会社支給とはいえ、少しでも安いチケットを入手して差額を小遣いに、という思惑もあることだろう。プライベートな旅行に行く時にも値段は重要だ。新幹線に安く乗る手段は格安チケットで正解なのか検証してみたい。
需給と競争とで価格が決まる
金券ショップ
基本の「き」で恐縮だが、金券ショップで売られている新幹線のチケットは、JRが発売する回数券をバラ売りしたものだということはご存じだろう。本来は6枚セットで販売されており、往復で1人2枚使用するため、有効期間(3ヵ月)以内に記載の目的地へ3回行くか、あるいは3人で1回往復すると、すべて使い切ることができる。しかし、使い切れずに余った回数券が金券ショップに持ち込まれ、それが販売されているわけだ。