米モンタナ州の連邦地方裁判所は8日、カナダの産油地帯と米メキシコ湾岸とを結ぶ原油パイプライン「キーストーンXL」建設事業について、トランプ政権が与えた許可を差し止め、追加の環境評価が終わるまで一切の工事を禁じる判断を下した。トランプ政権は2017年に、カナダのアルバータ州からネブラスカ州に原油を運搬するトランスカナダ社のパイプライン拡張工事を承認した。だが、モンタナ州連邦地裁のブライアン・モリス判事は、その際に連邦法で義務づけられているあらゆる影響に関する評価が行われなかったと判断。原油価格が下落した場合の事業存続の可能性や温室効果ガス排出などに関する追加調査の実施を命じた。今回の判断で、既に10年にわたり遅れているパイプライン建設計画がさらに遅れることになる。
「キーストーンXL」送油管、米連邦地裁が許可差し止め
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