荻原充彦(pring代表取締役CEO)
荻原充彦(pring代表取締役CEO) Photo by Masato Kato

 銀行口座からスマートフォンのアプリにお金をチャージ。近くの友人とも遠く離れた実家の母親とも、アプリを通じて24時間いつでも1円単位でお金を送り合える。送金手数料0円で、口座とアプリ間のお金の出し入れも無料。

 これが「pring(プリン)」というアプリが実現するお金の世界だ。「何げにすごい」。生みの親である荻原充彦は、潜在能力への自信を隠さない。

 プリンは、起案者のみずほ銀行、ベンチャー投資会社のWiL、データ解析を手掛けるメタップスの3社が開発したお財布アプリだ。荻原はメタップス側から企画に携わり、現在はプリンの運営会社のCEOを務めている。

 プリンの機能は大きく二つ。一つが前述の利用者同士のお金のやりとり。もう一つがQRコードを利用した店頭決済だ。後者は今年6月に加盟店募集を開始したばかりだが、お店負担の決済手数料が0.95%と、クレジットカード決済より大幅に安い点が注目された。

板前からCEOに転身
原動力は限界と自信

 実際にアプリを起動すると、「お金をおくる」「お金をもらう」「お店ではらう」という平仮名交じりの操作ボタンが目に留まる。

「ベータ版で用いていた『支払い』や『送金』という堅苦しい日本語を、正式版では普段遣いする言葉に換えた」と荻原。若い世代から高齢者まで、誰もが迷わずに操作できるためのこだわりだ。