米国の中間選挙が終わった。上院では共和党が議席数を上積みし、下院では民主党が過半数を奪還した。トランプ大統領は、この結果を「偉大な勝利」と自賛して気炎を上げている。だが、これは空威張りだ。
本音は「くそっ」という感じだろう。「くそっ」感が強いからこそ、むきになって大勝利を吹聴しているのだ。
この心理状態は、これからの経済運営にどう影響するか。答えは簡単だ。より過激になるということである。
特に選挙基盤である中西部などから得られた保護主義に対する支持を背景に、通商政策で過激さが増す可能性が濃厚だ。
“トランパノミクス”の3原則
対外赤字は悪いこと
世間では、トランプ氏の経済運営を「トランポノミクス」と呼んだりする。だが、筆者はこれを“トラパンノミクス”と言い換えたい。
なぜならトランプ大統領が、あのトラのしま柄の皮のパンツをはいた“鬼”にそっくりに思えるからだ。