キャラ別に見極めて
伝え方を変える!

『否定されたくない』→前のページであげた「失敗を恐れる」「プライドを傷つけたくない」という2つの理由と同じように、自己肯定感が強く、承認欲求が強い人ほど、自分を否定されることを恐れて、その状況から逃げて自己保身に走ります。

報告をすれば、絶対に否定されると思っていて、自分のやり方を否定されたくないと考える人は、報告をしたくないという心理になります。

ですから、これらの心の深層を掴んだうえで、その深層にアプローチするのです。

◆成長欲求に働きかける
プライドが高い人は、自分が成長したいという成長欲求に働きかける。
「自分の成長を考えたら、今の失敗は良い勉強になる。失敗を恐れていては自己成長もできない。成長のためのトライアンドエラーだと思って失敗を恐れるな」

◆チャンスに働きかける
得られるチャンスに目を向けさせる。
「報告をすることで、経験や知識を得られてより仕事効率も上がる。報告はアドバイスをもらえるチャンスだと思って、積極的に報告をして、その機会を活かそう」

◆リスクに働きかける
報告をしないことがどれだけのリスクになるのかを理解させる。
「報告をしないことで、結果やり方を間違って成果がでなかったら、一からのやり直しになるし、仕事ができないと思われるぞ」

相手の深層を見きわめて、その深層にアプローチすれば、嫌々報告から、主体的な報告に変わります。

正しい報告は仕事をスムーズに進め、自己成長にもつながります。また、若手の意見は、頭ごなしに否定せず、一旦受け入れてから、アドバイスをするなどして、上司への報告を恐れないように、こちらからしっかり働きかけましょう!

報告が苦手な部下と上手くコミュニケーションを取るには?羽田 徹(はだ とおる)
話し方コンサルタント・トップ講師プロデューサー・株式会社web-school.tv代表取締役
大学生の頃よりラジオDJを始め、1998年に大阪人気No.1のFM802主催の新人DJオーディションに合格。その後FM愛知や文化放送でラジオオDJとして10年間活動。番組降板により挫折し不動産投資会社の営業に転職。話し方を武器にさらに営業力を磨き、2年目にトップ営業になる。2008年にはその営業力が認められ倒産寸前だったロープライス眼鏡会社の取締役営業本部長に就任し、当時64店舗から110店舗への躍進を支える。またインターネットカフェ最大手にて社外取締役を歴任。2012年、ラジオDJとしての話し方の技術、営業力、組織マネジメント力、経営経験などを生かし、組織人事コンサルタント会社のリンクアンドモチベーションにてナビゲーター(研修講師)、ファシリテーターとして活動。大手企業からベンチャーまで年間100件以上登壇、延べ2万人以上の人たちと接する。研修講師の採用や育成の責任者も兼任。新人やマネジメント研修、エグゼクティブへのスピーチ・プレゼン指導、組織活性ワークショップ、働き方改革の為のロジカルシンキング講座などを得意とする。自身の経験から「学びでこの世界を豊かにする」を理念として活動中。著書に『ビジネスマンのためのスピーチ上手になれる本』(同文舘出版)がある。社会人のための「話し方動画教室オンライン」運営。