安倍内閣が「外国人材」と呼ぶものは「移民」?
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外国人材の受け入れ拡大を図る入国管理法改正案について、安倍内閣は今国会で成立を目指しているが、野党だけでなく与党内からも懸念や反対の声が出ている。その問題点などを解説する。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一)

安倍内閣が「外国人材」と呼ぶものは
「移民」に他ならない

 安倍内閣が「外国人材」と呼ぶものは「移民」に他ならないことについては、拙稿『中国人住民が半数を占める埼玉の団地「ガラスの共生社会」のリアル』において既に指摘し、解説してきた。

「外国人材」だろうが「外国人労働者」だろうが、生活の本拠を日本に置いて、日本で生活をするわけであるからこれを「移民」と呼ばずして何と呼ぶのだろうか。

 それとも生活はさせずに檻(おり)、とは言わないまでも、自由に外出できない施設にでも入れて、労働時間にだけ事業所に連れて行き、終業後はまたその施設に連れ戻すようなことでもするつもりなのだろうか。

 政府は「外国人材」受け入れに合わせて、手厚い支援をするようで、7月24日に外国人材の受け入れ・共生に関する関係閣僚会議で「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(検討の方向性)」を示すとともに、関係府省、経済団体等からなる「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策検討会」を法務省に設置し、9月13日から「総合対策」と称する日本での生活面に重きが置かれた支援策の検討が進められている。

 これはどこからどう見ても、移民の受け入れ態勢の整備に他ならない。それでも安倍首相他、関係閣僚らは「いわゆる移民政策をとることは考えていない」といった答弁を繰り返し、ノラリクラリと野党からの質問をやり過ごしていく。

 この、「いわゆる移民政策」という表現、定義は曖昧であり、実質的にないわけであって、要は明確な定義を示さないことで自分たちに都合よくその時その時で解釈できる。