オリジナル作品は増やしていく
視聴者、作り手、配信事業者の三方良し

――昨年、オリジナル作品の制作費に80億ドルを投下することが話題になりました。来年も同等規模の投資を行うのでしょうか。

 今年の制作費は、実際はもう少し増えています。19年に向けて、制作費は増えていくと思います。やはりいろいろな国のコンテンツが、それぞれの言語で作られるようになっていて、翻訳や字幕、そういった制作費はかかってきます。「DEVILMAN crybaby」や「アグレッシブ烈子」、「深夜食堂」など、日本発のコンテンツが翻訳されて、海外で見られています。昔は7言語だったんですが、今は27言語まで増やしているんです。ネットフリックスは190ヵ国で視聴されるわけですからね。

 逆のケースもあります。ヒンズー語のドラマとかインドネシア語のドラマが日本でも見られ始めています。そういう今までにないコンテンツに触れられるチャンスが広がっています。視聴する人は少ないかもしれませんが、見たいという方がいれば、その作品をライブラリーに入れて充実させていくといことが弊社のポリシーであり、戦略です。どんなに小さくてもお客様の見たいというニーズに応えられるようにしようと考えています。

ネットフリックス

――日本でサービスを開始した際に、フジテレビと組むなど、オリジナル作品の充実を目指していました。今後の日本発のオリジナル作品に関する戦略はどう考えていますか。

 ちょうど先月発表したのですが、“AVの帝王”と呼ばれたAV監督、村西とおるの半生を描いた「全裸監督」を山田孝之さん主演で製作します。これは来年、全世界で配信する予定です。また園子温監督が手がける「愛なき森で叫べ」も来年配信されます。これは北九州連続殺人事件にインスパイアされたドラマです。

 その他にも、日本の優れたクリエイターと組んで、実写の作品に力を入れていく予定です。今は日本の優れた作品を世界中の人に見てもらえる仕組みができつつあるんです。作り手であるクリエイターやプロダクション、配信事業者である我々のようなプラットフォーム、それから世界中の視聴者という、三者すべてがウイン・ウィン・ウインなんです。

 私たちがリーチできていない人たちはまだまだたくさんいます。まだ世界で1億3000万人ですから。インドや東南アジアなどの巨大マーケットには、大きな可能性があると見ています。