気になるディーゼルの静粛性は合格レベル。車外なら相応の音が聞こえるが、車内はつねに静かな時間が流れる。通常はアイドリングストップが作動するので、静粛性は当然高い。走行中は回転が上昇するほどエンジン音が澄むのが心地よい。

 乗り心地はしっかりとしていた。スピードが上昇するほどフラットな印象に変化するクルーザー的な性格にまとめられている。路面の段差などで、ときにリアからの突き上げを感じる場合があるが、快適性はハイレベルだ。

さまざまなライフシーンにマッチする
オールマイティモデル

 最新ボルボらしく、安全装備が充実している点は魅力的だ。ドライバーのうっかりミスを未然に防ぐアイテムが揃う。アダプティブクルーズコントロールは、渋滞路でも有効に機能し、スピードの調整やブレーキングに違和感はない。ステアリングの車線トレース機能もナチュラルだった。

 ワゴン作りに長い伝統のあるボルボだけに、荷室の使い勝手はよく、実用性は高水準。インスクリプションは、ナッパレザーシートをはじめ、ウッド加飾パネルなど上質な装備をフル装備。ラグジュアリーな雰囲気の室内に身を落ち着けたドライビングは、リラックスできた。

 いまSUVの人気が高く、ワゴンの印象は薄い。V90のスタイリッシュなスタイリングに触れ、快適な室内空間、そして全高が低いプロポーションが生み出す安定したフットワークとスムーズで経済的な走りを体験して、ワゴンの商品力を再発見した。ボルボV90のD4は、さまざまなライフシーンにマッチするオールマイティモデルである。

(CAR and DRIVER編集部 写真/小久保昭彦)