ボルボがCOTYで
受賞することができた背景は?
日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)実行委員会は、12月11日に「2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考会を行い、「ボルボXC60」が初受賞した。
輸入車が受賞するのは、2013年のフォルクス・ワーゲン(VW)のゴルフ以来4年ぶり2度目だ。なぜ、ボルボXC60が並みいる日本国産車を尻目に栄冠に輝いたのか。
ボルボXC60は、クロスオーバーSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)。SUVが世界の潮流となっている中で、ボルボの世界販売台数の3割を占める主力車である。2リッター4気筒ターボディーゼル「D4」エンジンの搭載車に加え、プラグインハイブリッド(PHV)の電動車を加えた3タイプを揃え、そのスカンジナビアデザイン(シンプルで有用性があり、かつ温もりのある曲線を描いたデザイン)も高く評価されたものといえよう。
もちろん、ボルボXC60のCOTY受賞は喜ばしいことであるが、今回の選考については検査問題で不正が発覚した日産とスバルの選考辞退によって混戦模様となってしまった観がある。特に日産のEV「リーフ」は、二代目として大きく進化し、EVとしての評価が高かっただけに「本命なきイヤーカーの選考」とも言われたのだ。
事実、今回ボルボXC60が受賞できた要因は、トヨタ「カムリ」、BMW「5シリーズ」、スズキ「スイフト」などに票が割れたことにある。
一方、RJC(自動車研究者ジャーナリスト会議)が11月14日に開催した、第27回(2018年次)カーオブザイヤーではスズキの「スイフト・シリーズ」が受賞。また、日本自動車殿堂(JAHFA)カーオブザイヤーには、ホンダ「N−BOX」が受賞、3分されるものとなった。