そして実際の融資交渉はというと、「LINEに誘導されることが多いようだ」と東京情報大学の堂下浩教授は言う(上写真中)。

 というのも、ツイッターの場合は、交渉記録がサーバーに残ってしまうが、LINEはトークの削除機能があるのに加え、サーバーに残っているログも一定期間経過後に消えてしまうからだという。

 これは、個人間融資を装った貸金業者やヤミ金にとって、すこぶる都合がいい。仮に裁判になったとしても、やりとりしている間に証拠が消えてしまうからだ。

 実際のやりとりの一端は、上写真左の通り。いきなり25万円の融資を募ったにもかかわらず、1時間もたたずに反応があった。その後は直接LINEでやりとりし、詳細な個人情報を求められることになるという。

 つまり、ここまでは匿名で進められるが、その後は住所氏名や携帯電話番号はもちろん、実家の住所や身分証明書などの写真も送付させられてしまうというわけだ。

 まさに個人情報が丸裸にされることになるが、実際に融資を受けられるかどうかは闇の中。

 今回、本誌との共同調査に参加した東京情報大学4年生の石川彩香さんは、「安易に個人情報を伝えてしまうと、別のヤミ金に誘導されたり、ヤミ金間で個人情報が共有されたりすることにもなりかねない」と危惧する。

年利に換算すると
数百%にもなるカード現金化

 こうしたSNSを悪用した個人間融資のみならず、改正貸金業法が施行されて以降、クレジットカードの現金化も広がってきた。