
政治家にとって最も大事な役割は国家のビジョンを示すことだが、官僚を使いこなし、理想を実現する能力も求められる。では、政治家と官僚の役割分担や、社会課題の本質を理解した上で、的確な指示を出すことができる政治家は誰だろうか。特集『公務員の危機』の#14では、ダイヤモンド編集部が独自に行った公務員・日銀アンケート(有効回答数:442人)の結果を基に作成した政策通の政治家ランキングを大公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)
40~50代の政策通の政治家として
コバホーク、塩崎氏らにも期待集まる
優秀な官僚は、「政治家が決めるための検討材料、政策の選択肢を提示するのがわれわれの仕事だ。優れたメニューを示せるかどうかが腕の見せどころだ」(総務省元幹部)という認識を持っていることが多い。餅は餅屋で、具体的な政策立案は行政のプロフェッショナルである官僚に任せてほしいという考え方である。
だが、実際には、官僚が政治家に期待する大局観、決断力、調整力といった能力を持ち合わせておらず、本来の役割を果たしていない議員が少なくない。詳細は、本特集の#13『官僚212人が選ぶ【“悪い意味で”政策通の政治家ランキング】ワーストは石破首相…国民・玉木氏、江藤前農相も上位に』を参照してほしい。
それでは、官僚から「理想的な政と官の役割分担が可能である」と評価されている政治家は誰だろうか。次ページでは、ダイヤモンド編集部が、独自に行った公務員・日銀アンケート(下図参照)の結果を基に作成した政策通の政治家ランキングを大公開する。
政策通の政治家ランキングでは、自民党の加藤勝信財務相、小林鷹之元経済安保相、齋藤健前経産相、高市早苗前経済安保相、林芳正内閣官房長官、茂木敏充前幹事長ら将来の首相候補が名を連ねた。国民民主党の玉木雄一郎代表も上位に食い込んだ。それではランキングを見ていこう。