中国の華為技術(ファーウェイ)が世界の通信市場で圧倒的な存在になるうえで、米企業は欠かせない存在だった。ファーウェイはインテルからブロードコムやクアルコムに至る米ハイテク大手から大量の部品を調達し、基地局やルーターや携帯電話といった機器を生産している。今年ファーウェイが米企業から最大100億ドル(約1兆1200億円)の部品を調達するとの試算もある。中国による米国製自動車の輸入額にほぼ匹敵する金額だ。クアルコムとインテルは次世代通信規格「5G(第5世代)」の開発でファーウェイと協力もしている。同社はこの分野で世界をリードしようと狙っているため、ワシントンでは警戒する声も上がっている。こうした相互依存は、ファーウェイの制裁違反を理由とする米国の措置(米企業からの調達を禁じる可能性もある)が同社の事業に壊滅的な打撃を与え得るだけでなく、米ハイテク企業の事業を圧迫しかねないことを示す。ファーウェイの孟晩舟・最高財務責任者(CFO)は、イランへの販売に関連した詐欺の捜査をしている米当局の要請で1日にバンクーバーで逮捕された。
ファーウェイとの相互依存、シリコンバレーに打撃
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